【アラスカ大会レポート】Fur Rondy Day3 熱戦を終えて
- 1 日前
- 読了時間: 6分
※レポートに出てくるKPは、アラスカでお世話になっている犬舎Kourosh Partow選手です。
Fur Rondy 2025年のチャンピオンですが、今回はエントリーしておらず
いろいろと解説・案内をしてくれています。
※Fur Rondy大会レポートはこちらから
#3 Day1 振り返り
#4 Day2 大波乱!
ここまで熱戦を繰り広げてきた Fur Rondy 3日目。
最終的な優勝は、史上最多勝となるBubby Streeper選手の優勝となりました!
速かった~!


さて3日目の振り返りを書いていこうと思います。
連日の寒さが続き、マッシャーの皆さんは、ドッグトラックの外側に、冷気が入り込まないように毛布をかけたり、
睾丸が冷えてしまった犬に、ドッグコートを貸しあったり、想定外のコンディションに忙しかったことと思います。
今回は参加選手の何名かにKPが用事を頼まれていたので、少し早めに到着
マッシャーズミーティングを終えたところに合流したところ、
やはり2日目のアニー・マロ選手の転倒について(トレイルの状況もとてもアイシーで悪かった)話題になり
転倒し、引きずられていた場面を助けたKPの登場で、「ちょうどその話をしてたんだよ!」と歓迎されていました。
2日目に転倒し2分30秒のロスをしてしまったAnny Malo選手ですが、
KPが「悪かった、もっと早く立て直してあげられたらよかったね」と伝えたところ
「そんなことない。あなたがあそこにいてくれて本当によかった、ありがとう」
幸い大きなケガには至らなかったものの「右肩全体が青黒くなってるよ~」と話していました。
きっと体の痛みや疲れは大変なものだったと思いますが、それでも穏やかでたくましい笑顔で、私はそのタフさにすっかり魅了されてしまいました。
用事を済ませたのちに、嬉しすぎるサプライズプレゼントが!
Fur Rondyのポスターをプレゼントしてくれ、そこに各選手17名のサインをいただきました!
言葉では言い表せないご褒美に感動しました。

そして用事を済ませたあとは、昨日と同じスペース(#4 Day2 大波乱!)で観戦しました。
2日目のYoutubeでのLIVE配信が好評だったので、3日目も対応していました。
正直に私が感じたことをベースに書いていきます。
この2日間、大変な熱戦を繰り広げた犬とマッシャーたち。
世界のトップレベルでの、長い戦いのさなか、勝負の分かれ目は、どの犬をドロップ(棄権)させるかの判断、にかかっているのかなと感じました。
この判断は私の想像をはるかに超えた重要さでした。
1日目はみんなロケットスタート!人や音、走り慣れない街中トレイルに混乱しながらも走る。
2日目は最悪。犬は「またか」という感じで走りたがらなくなるし、ここで勝負が大きく変わる。
3日目は、トレイルについては犬も観念した様子で走るけれど、心身の疲労が限界に来ているので、
それでもなお走る!という気概のある犬たちでチームが構成されているようです。
素人考えの私は「少し心配になったとしても、頭数を多く走ったほうが1頭ずつの負担が減るメリットもあるんじゃないかな?」と思っていましたが、
26マイルのビッグトレイルを駆け抜ける、スタートからフィニッシュにおける犬への負担
後から出走するほど速い順番になっているので、
少しのトラブルで後ろの選手の猛追を受けることになること
もしドッグバッグに入れることになった場合の大きなロス
オープンクラスの超パワフルな犬たちを停めることのリスク
などなどを考えると、当然ながらいかにスムーズに障害を減らしていくかがとても大きな要素なのだと感じました。
3日目も、ドッグバッグにいれようと、ストップしシングルフックでストップしていたのち
フックアップしてしまい、あわやマッシャーが置き去りになりそうなケースもありました。
●どんな状態が、犬にとってよい精神状態?
スタート前の様子を車内で見ながら、おびえた犬、落ち着いた犬、キョロキョロしている犬、
エキサイティングしている犬といろんな状態の犬たちが居ました。
どんな状態=いい状態なのかというと、「こんな感じの」と教えてくれたのは
やっぱり「俺はやるぜ!」という動物のお医者さんのシーザータイプ。
周囲の状況に臆さず、走りたい!という気持ちを全面に出せている犬がよい精神状態だと言ってました。
KPのやり方としては、出走間際に、犬のラインの順番を変えることは
犬の混乱につながるので避けているそうですが、
スタートラインに立っても、直前まで犬の状態をチェックして、順番を変えたりするマッシャーも居て、
(私は見ませんでしたが)時にはやっぱりこの犬はやめ!とドロップさせたりもするみたいです。
●こちらは2020のFur Rondyのシーン。
走っているときの犬たちの集中具合がよくわかり、迫力もあるし、すごく興味深い内容でした。
ちなみにこのコーナーは、2日目にAnny Malo選手が転倒したコース。
他にも転倒している選手もいました。
ものすごいスピードでカーブがきついので、一流選手たちも緊張の走る一画なんですね。
●Buddy Streeper選手
2分という大きなリードがあり、14頭で出場しながらも、3日目は乗っているそりを変えて、
さらにドッグバッグを畳み、キッキングしながら犬たちをプッシュしていました。
それくらいAnny選手の速さがすごかった!
それはBuddy選手も感じていたのではないかと思うくらい、「余裕のある走り」ではなかったように感じました。
大会が始まる前にKPが話をしていた、Anny選手と対象的にBuddy選手は今大会はビッグレースには参加せず
犬たちをフレッシュな状態で臨んでいるから、疲れが少ない点がさらに有利に働くと思う
という視点も踏まえて、歴史がかかったこの11勝に向けて調整をされてきたのかなとも感じました。
ちなみに
●選手の皆さんはどこにステイしてるの?
遠方から来ている選手の皆さんは、Araskan Sled Dog&Racing Association に停め、
犬たちに必要な水を調達しているようです。
犬が60頭以上入るらしいです。バスのような立派なドッグトラックが並んでいます。
ちょっと選手の皆さんがステイしているASDRAを覗いてみたいなって思いました。
●これまで参加していた時、その時何を話していたの?
犬はもちろん、選手の皆さんの心身の疲れはものすごいものだと思います。
夕食の時に、今日は●●だった、明日はこんな感じなんじゃないかと
元マッシャーの奥さんであるDeanna Partow とKPの会話を聞いているのはとても楽しいし勉強になるのですが、
ふと気になったので「去年はどんな話をしてたの?KPもけっこうピリピリしていた?」と聞いてみると、
やっぱり、どの犬の調子がどう悪そうだとか、明日はどうしようとかああしようとか、
食卓では犬のコンディションを話してたみたいです。
●楽しんでる選手たち
3日目になっていくと、ルーキー選手など片手にスマホを持ちながら走っている方もいたり
アイディタロッドに出場する、強いけどスプリント向きではない犬たちもいたり
選手のなかにも「Fur Rondyで楽しく走り切りたい」という想いの方もいるんだな~と思いました。
にしても余裕ありすぎないかな。
それにしても、なかなか犬ぞりのレースって、スタートとフィニッシュを見送る形で
レース途中の細部や、選手たちの駆け引きの様子を見ることができないので
なぜ人々がこのレースに魅了されるかが本当によく分かった3日間でした。
帰ってからも、これまでのレースのビデオを見て思い出話をたくさん聞けたり、
豪華すぎる解説とともに、20000%で楽しめたFur Rondyなのでした(*^^*)





















